女性就農者確保対策事業「FARWOMEN」

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VOICE3_合同会社 森梅園・農園 森あゆみさん(梅・すもも農家)*日田市

DATE : 2023-12-02



 

今回ご紹介するのは、日田市大山町で梅・すもも農家を営む 森 あゆみさん です。

 

合同会社 森梅園・農園

代表:森 あゆみさん

https://suits.media/farwomen/profile/5458

 

 

 

ー現在のお取り組みについて教えてください。

 

私たちの農園では、梅農家とすもも農家の両方を営み、梅の加工も行っています。

具体的には、梅を直接販売するだけでなく、梅加工品も提供しています。

かつては、梅とすももの栽培だけが私たちの仕事でしたが、農家として冬は収入が減少するため、

一年中生計を立てるために梅干しの製造を始め、それが現在のサイクルとなっています。

 

 

 

会社の歴史や特徴、工夫などをお聞かせください。

 

1961年に、私の祖父と父が最初に梅を植え、今年で62年目になります。

大分県の一村一品運動の一環として、ハワイへの梅栗植える計画が始まりました。

父が17歳の若さで梅栗を始め、それから62年が経過しました。

この間に、父から農業のノウハウや歴史を受け継ぎ、その中で梅の栽培方法や剪定などを学びました。

また、私たちの農園は、化学薬品の使用を最小限に抑える取り組みを行っています。

農薬の使用を減らすために、梅の剪定時に発生する煙を収集して木酢液を作り、これを活用しています。

さらに、土づくりには自家堆肥を使用し、地元の肥料を混ぜて栽培を行っています。

毎年、異なる気象条件に対応できる農家を目指して努力しています。

 

 

 

梅干しにブランドがあるってお聞きしたのですが。。

 

梅農家の中で、特に自分たちの梅をブランド化するために努力しました。

父は約30年前から、優れた梅の品種を選別し、中粒の梅を育てることを目指して研究を行ってきました。

その結果、美味しい梅干しを作るための「みさき梅」という品種を開発し、販売しています。

リピーターさまもたくさんいらっしゃって、毎年お手紙を書いて注文をいただくような販売スタイルをとっています。

また、梅干しを手作りしたいお客様に向けて、生の梅も販売していますが、

お客さんから毎年、「森さんの梅は、塩漬けしたときにぐーっと梅酢が上がってすごくいい梅干しができたよ」

とお言葉をいただき、大変ありがたい限りです。

 

 

 

 

ー農業をやっていて良かったことをお聞かせください。

 

若い頃はただひたすら働くっていう感じで、仕事に終わりがないことがちょっと苦痛だったりもしましたが

今は、何ヶ月後かにお休みが取れてちょっとゆっくりできる時を思い浮かべながら楽しくやっています。

ダイレクトにお客様が美味しいって言ってくださることもとても嬉しいです。

妹も帰ってきて一緒に農業しようということで、今年合同会社を設立しました。

今まで一人で売り方とか商品構成とか考えていたのですが、

いいアドバイスをもらいながら、女子だけで農園ができるガールズ農園を目指しています。

機械を導入すれば男並の仕事ができる、また女性の繊細も活かしながら、

もっと美味しいものができるんじゃないかなと今ワクワクしています。

 

 

 

ー農業に興味のある女性たちに向けて、メッセージをお願いします。

 

両親を見ていて、私の中で農家はものづくりだけしかできないという思いがありました。

就農したのが22歳くらいで、自分がどうにか上手な販売をやりたいなと思って、

いく先々でいろんな販売方法を体験してきました。

やっぱり農家は美味しいものを作って、それから売る。

そしてお客さまと交流してまた来年も買ってもらえるような繋がりができるのがいいなと思います。

10年来のリピーターのお客さまもたくさんいらっしゃって、

「やっぱり森さんちのが美味しいね」って言っていただけることをずっと続けていきたいと思っているので、

お客さまと繋がるために、次は手紙を書いてみようかなとか、ホームページでこんな作業やってますよ、とか

発信してみたり、いろいろなことを試しています。

一人ではなく、周りにいっぱい支えてくれる方がいらっしゃって、すごく良いアドバイスをいただいてますし、

友達に、消費者目線であなたならどう思うかとか、このパッケージどうみたいな意見を聞いてやってみる。

いろいろなことを試しながら、頑張っていくということが大切かなと思います。

 

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